スノーボード

スノーボードの歴史

スノーボードというスポーツは、サーフィンやスケートボードと同じように雪の上を滑ってみたいという発想で、1960年頃から始められたものです。トム・シムスというアメリカ人が1963年にスケートボードを加工して「スキーボード」というものを作成したのが最初といわれ、1965年になるとシャーマン・ポッペンという人がスノーとサーファーの合成語である「スノーファー」という名称で雪上サーフィンの遊具を作りました。その後、新雪の上をサーフボードと同じようにフィンが付いたボードを用いてサーフィン感覚で滑り降りる「スノーサーフィン」が行なわれるようになりましたが、フィンがあるために圧雪されたゲレンデでは上手く滑れませんでした。
そこで、1970年代に入りスノーボードのメーカーが設立され、多くの人々の手で様々な改良が重ねられ、スポーツとしてのスノーボードとしてブラッシュアップされていき、1981年になるとコロラド州で初めて大会が開催されるようになります。1983年には世界に先駆けて初の国協会としての日本スノーボード協会が発足し、「第一回全日本スノーサーフィンチャンピオンシップ」が行なわれています。1985年にはヨーロッパと北アメリカでもスノーボード協会ができるようになり、次の年にはスイスで「インターナショナル・スイス・チャンピオンシップ」が開かれます。1989年には初めての国際協会として「国際スノーボード協会」が発足し、翌年から世界各地でワールドカップ大会が行なわれるようになりました。1990年代に入ると、既に人気が高かったスケートボードに牽引される形でスノーボードの人気も高まり、1991年になると国際スノーボード連盟が結成されます。
そして1998年の冬季オリンピック長野大会で正式競技として採用されるようになり、アルペンスタイルの大回転とフリースタイルのハーフパイプが行なわれました。しかし、オリンピック競技採用にあたって国際オリンピック委員会は、国際スノーボード連盟ではなく国際スキー連盟を統括団体としたため、スキー競技の一種目としてスノーボードが位置づけられます。しかし、そのことでワールドチャンピオンを3回獲得していたテリエ・ハーコンセンなどのスノーボーダーは「スキーヤーではない」として出場を拒否したり、2002年には国際スノーボード連盟が解散してしまい、別団体として世界スノーボード連盟が発足するなど、混乱を招くことになってしまいます。
ただ、冬季オリンピックでは、2006年トリノ大会でスノーボードクロスが、2014年ソチ大会でアルペンスタイルのパラレル回転とフリースタイルのスロープスタイルが追加され、今回の平昌大会でもビッグエアが加えられることになっており、オリンピック競技としてのスノーボードは広がりをみせています。

オリンピック日本代表

正式採用となった第18回長野大会で日本人はメダルを獲得できませんでしたが、その次に開催された2002年の第19回ソルトレークシティ大会で中井孝治さんがは男子ハーフパイプで5位、三宅陽子さんが女子ハーフパイプで8位に入賞します。2006年の第20回トリノ大会では藤森由香さんが女子スノーボードクロスで7位、2010年の第21回バンクーバー大会は國母和宏さんが男子ハーフパイプで8位となっています。
日本人が初めてメダルを獲得したのは2014年の第22回ソチ大会で、銀メダルが2個と銅メダルが1個という結果でした。銀メダルは男子ハーフパイプの平野歩夢さんと女子パラレル大回転の竹内智香さんで、銅メダルが男子ハーフパイプの平岡卓さんです。ソチ大会では他にも、女子ハーフパイプの岡田良菜さんが5位、男子スロープスタイルの角野友基さんが8位に入賞しています。

【日本人のオリンピックでの成績】

第19回 ソルトレークシティ 5位 男子ハーフパイプ 中井 孝治
8位 女子ハーフパイプ 三宅 陽子
第20回 トリノ 7位 女子スノーボードクロス 藤森 由香
第21回 バンクーバー 8位 男子ハーフパイプ 國母 和宏
第22回 ソチ 男子ハーフパイプ 平野 歩夢
女子パラレル大回転 竹内 智香
男子ハーフパイプ 平岡 卓
5位 女子ハーフパイプ 岡田 良菜
8位 男子スロープスタイル 角野 友基

最近の日本人選手は世界選手権、ワールドカップなどで多くの優勝をしているので、今回の平昌大会では金メダルを含め多くのメダルを獲得できると思います。とても楽しみにしています。

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