寝起きの口臭

オーラルケア

朝起きた時でも、口臭がまったくといっていいほど臭わなくて、息爽やか!って人がいます。
顔を近づけても口からイヤなニオイが全然しないし、吐く息が無臭っていう人だと、思わずお目覚めキスをしたくなってしまいます。

ふつう、寝起きした時は口の中がネバネバした感じで、枕に付いたヨダレから何とも言えないニオイが・・・という人がけっこうたくさんいるのではないでしょうか?
その原因は、眠っていると唾液の量が減ってしまうので、口内の殺菌消毒効果が薄れてしまうことにあります。もし、口を開けたまま寝ているようだと、口の中が乾いてしまっているので、なおさらです。
それに胃腸が弱っている状態だと消化不良になっていますから、カラダが横になっていることで、内臓からの異臭がかんたんに口まで届いてしまいます。

口臭の原因

口内細菌の増殖

食事をすると、口の内には食べカスが残ってしまいます。
歯磨きをしても磨き残しがあったり、歯磨きした後にちょっとつまみ食いをしたり・・・
歯と歯茎のスキマに挟まっていたゴマ粒が、ひょんな時に口の中で踊りだしたり、って経験ありませんか?

口の中には細菌がいて、食べカスがあると、その細菌が食べカスを分解する活動をして、その時に腐敗臭などイヤなニオイを発生してしまいます。
細菌の活動は食後3時間過ぎから活発になり、約8時間後にピークを迎えます。
ちょうど晩御飯を食べて睡眠をとり朝起き出す時間ということになります。

唾液量の減少

睡眠中は唾液の量が減少してしまいます。
食事をしたり、オシャベリをしたり、といった刺激があるとたくさんの唾液が出てくるのですが、安静にしている時は唾液の分泌は少なくなります。

口の中のバイキンは唾液によって殺菌されて洗い流されて、そうやって減っていくわけなので、唾液の量が少ないと口内を清潔に保つことが難しくなってしまいます。
また、分泌された唾液も寝ている間は飲み込まれる回数が減ってしまい、汚れを含んだ水たまりのように口の中に溜まり、これもイヤなニオイの発生源になります。

口呼吸

寝ている時の呼吸が鼻呼吸ではなく口呼吸になっていると、口の中がカラカラと乾いてしまい、唾液で口内が潤うことも無く、結果としてバイキンが増えてしまいます。
口をあけて寝ていると、空中をさまよっている病原菌などが侵入してくる可能性もあり、思いがけない病気を発症してしまうかもしれません。

消化不良など

前日夜に食べ過ぎたとか、飲み過ぎたとかで、胃の中で消化不良の状態が起きると、それがゲップなどで口の中へと上がってくることがあります。
睡眠が2~3時間程度で朝を迎えると、ゲップなどの異臭が口内に溜まっているかもしれません。

便秘や下痢といった腸の働きが弱っていると、腸内の排泄物が発酵して発生されたガスが体内に吸収され、それが肺から呼気となって口臭になるということもあります。

あるいは、内臓が病原菌に侵されて疾患となり、その病因がニオイを発生させ、本人に隠れた病気を知らせてくれている、ということもあるかもしれません。
今までとは異なる口臭がする、ということに気付いたら、早目に病院で診察を受けてみてください。
早期発見につながり、命を守ることができるかも!

口臭対策

しっかり歯磨き

夜寝る前の歯磨きは入念に行ないましょう。
食べカスを取り除くだけでなく、口内の汚れ(そこにバイキンが潜んでいるかも)も無くすよう、丁寧に歯磨きをしてください。

また、併せてマウスウォッシュも使いましょう。
マウスウォッシュには口内の殺菌作用がありますし、歯磨きだけでは取り除けない食べカスや汚れを洗い流すこともできます。

舌を磨く

舌というのは、表面はザラザラとしていて、裏面には隙間がたくさんあり、食べカスや汚れが残りやすい形状になっています。
そして、舌苔(ぜったい)という食べカスや口内の汚れが舌にこびりついて固まったものができてしまうことがあります。
舌苔があるということ自体、口内環境が不清潔といえるわけで、舌苔から異臭が生じて口臭の原因になってしまいます。

そこで、歯磨きをするとともに、舌磨きも忘れずに行なってください。
ただ、舌を傷つけてしまうと、その傷にバイキンが寄ってきて、それが口臭につながることもなりますから、その点は注意して下さい。

水分を摂る

コップ一杯程度の水分を飲みましょう。
寝る前に口を潤しておくことが必要です。寝る前から喉が渇いた状態というのはダメです。
夜中であっても喉が渇いたと感じることのない程度の水分を補給してから睡眠するようにしてください。

また、晩御飯に辛いものとか、ノドが乾くような料理は避けておくのが無難です。
カレーとか、担担麺とか、刺激系の食べ物は、昼間の内に楽しむようにしましょう。
お酒などのアルコール類も、後になって水分を欲しがる傾向にあります。飲み過ぎないよう、コントロールしてください。

鼻呼吸

ふだんから意識して鼻呼吸をして、クセをつけておきましょう。
口の周りの筋肉が衰えると、自然と口が開いてしまい、口呼吸をしがちです。
ガムを噛む、固いお煎餅を食べる、カラオケで歌いまくる、キスをする、など口を動かす行動を心掛けてください。

口臭サプリメント

歯磨きや舌磨きは苦手だし、辛いものは好きだし、固いものより軟らかくて甘い食べ物の方が好き、という人には、口臭サプリメントというものもあります。
口臭サプリメントには、マスキングというニオイを包んで隠す作用と、口内環境を改善し口臭を予防する作用が期待できるものです。
ただし、誰にでも効果を発揮するという保証は、たぶんありません。(中には、ベストマッチだったという人もいるかもしれませんが)

地道な口臭対策をする方が、結果を得られやすいと思いますが、突然の展開でお目覚めキスをするような状況になった時、口臭サプリメントが効果を発揮することがあるかもしれませんね。